2014年1月30日木曜日

決める覚悟

3年前の1月31日に我が診療所は生まれ変わりました。
振り返るとこの3年間、いや改築と継承を決めてからの約4年は

「決断」

の日々でした。

改築の間取りや内外装はもちろんですがリニューアル後の
仕入れから人事、経理に至るすべてのことを決める権利と義務、そして
覚悟が求められました。

もともと外科医というのは手術を決める覚悟、遂行する覚悟、術後を
診る覚悟が必要です。
さらには手術をする際にそれぞれの手技に応じた決断をしなければ
なりません。どこからどこまで切除するのか、血が出た時にどの方法で
止血するのか、再建はどういう経路でどの吻合でするのか、ドレーンは
どうするのか?閉創はどうするのかなどなど・・・

それぞれの決断にはじゅうぶんな知識が必要なのはいうまでもありません。
しかし、その選択には経験に裏付けされた自分の考えやポリシーを
基礎として患者さんそれぞれの状況を加味して考え、
決断しなければならないのです。

こうして無事3年を過ごせたのは外科医として20年、
たくさんの人の生とたくさんの死に直面し、その時その時に
より良い道を求めて考え、苦悩しながら決断してきた経験が
活かされたんだと思います。

答えのわからないことを決めるというのは誰しも怖いもので
他人が決めてくれたらこんなに楽なことはありません。
でも怖いからといって逃げてばかりでは何の進歩も発展もありません。
決める覚悟とはつまりは責任を負う覚悟に他ならないのです。

サッカーでもテニスでも”決める”のは覚悟が要ります


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